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2017年1月19日

常識だと思っていても…

こんにちは。日本語教師の平田です。
皆さんは最近、驚いたニュースがありますか。私は2019年1月1日から平成から新元号に変更を検討しているというニュースが最近では一番驚きました。いよいよ平成も終わり、次はどんな元号になるのか、非常に興味深いですが、和暦というのは留学生たちにとって一体どんなものなのでしょうか?
おそらく覚えなくても支障がないもの、そういうのもあるのね、という感覚だと思います。わたしの経験上、今年が平成何年なのかすぐに言える学生はほとんどいません(^^; じゃあ、これが西暦なら言えるのかというと、実はそうとも限らないのです。

NILSには多くのネパール人学生が大学、専門学校進学を目指して日本語の勉強に日々奮闘していますが、ネパールでは『ビクラム暦』というのが使われています。これが西暦とはかなり年数、月日に違いがあり、さらに年が明けるのは西暦の1月ではなく西暦の4月! 西暦2017年1月はビクラム暦で2073年9~10月となります。ちなみに今年は2017年4月14日がネパールのお正月、ビクラム暦2074年1月1日です。
ネパールの公的な文書はビクラム暦でしか書かれていないこともあり、わたしたちが学生の高校や大学の卒業証明書を見ても「ん…これは西暦で何年だろう…?」と困ってしまいます。また、日にちも「これ、いいの?」と思うことがあります。西暦では各月の日数は決まっていますよね?1月は31日、4月は30日、のように。ビクラム暦では年により、各月の日数まで変わることも。各月29日~32日まであるので、見たこともないような日付が出てきます。ビクラム暦では2月30日なんてこともあり、「これ、間違ってない?」なんてこともあります。もう頭の中は???です(> <)

このように西暦とは別に、わたしたち日本人が使っている和暦やネパール人が使っているビクラム暦のように、暦一つとっても、それぞれの国にそれぞれの文化があります。わかってはいるけど、このような文化の違いも留学生と接することで実感できるんですよねぇ。
わたしたちが当たり前だと思っていることも、世界のどこでも通用するわけではないとつくづく思い知らされます(笑)。

日本語教師を目指している人はいろんなバックグラウンドがあります。大学を卒業したばかりの人、子育てされている人、転職を考えている人、定年を迎えた人などなど、人生経験豊富な人もいらっしゃいますが、日本語教師になることで、自らの視野の狭さに気付き、驚くことがたくさんありますよ。