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2012年6月13日

日本語教師養成講座の矢野です。

 人が声として発する「音」は、何によってその違いが出てくるのでしょうか。

そんなことは考えたことがない!という方は、試しに「し」「ち」、「と」「ど」を実際に発音してみてください。どんな違いがありましたか?

 音声・聴解の授業では、このような音の違いについて実際に発音しながら自分の口の形や舌の位置、喉の震えなどを客観的に観察、確認していきます。そうすると、ほんのわずかな舌の位置の違いや、子音を発するその一瞬の喉(正しくは声帯)の震えの有無、音の出し方の違いが、音の違いを生み出していることがよくわかるのです。また、それを知っているのと知らないのとでは、学習者への発音指導の仕方に大きな違いが出てきます。

 昔、ネイティブの友人や先生に何度も発音を直されたけど、何がどう違うのか実はよく分からずにとにかく似た感じになるようにやってみたという経験はありませんか?学習者にそのような思いをさせないためにも、音声学は欠かせない分野の一つなのです。