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2014年6月11日

中国人の日本語学習法

 日本語教師の中村です。2012年から中国・山東省で日本語を教えています。「中国人の日本語学習法」について私が感じたことなんですが、中国人は日本語を勉強するとき、彼らの標準語であるプートンファ(普通語)を学ぶように学ぶということです。

 中国語には色々な方言がありますから、彼らは通常、プートンファを使っていますが、プートンファは一度勉強すれば足りるというものではないらしく、大学生になってもその授業があります。中国人にとって標準語の発音はそれくらい大切だということでしょう。
 ですから、彼らは日本語を学習するときも発音をものすごく重要視します。日本語の学習でも来る日も来る日も、飽き飽きするくらい発声練習をやります。中国人の先生から、「あ行」と「か行」だけの授業を90分やってください、と頼まれたときはさすがにぞっとしました。

 彼らが次に重要視するのが、日本語の高低アクセント。中国語には四声があって、同じ発音でも四声が違うと別の言葉になってしまいますが、彼らは日本語のアクセントを、四声と同様一語一語正確にマスターしようとします。(中国で発売されている日本語のテキストには、アクセントが表示されている。) 実は、私の故郷は無アクセント地帯で、アクセントがありません。ですから、私はアクセントにはとても苦労してきました。

 アクセントにうるさい中国人とアクセントの苦手な日本人。授業のとき、私がちょっとでもアクセントを間違えようものなら、中国人の学生はびびっと反応します。「日本語は別にアクセントを少々間違えたからといって全然問題ないのに…」と思うのだけれど、彼らにとってはそうはいかないようです。ですから、授業中、私はいつも冷や汗をかいています。

日本語教師にとって、海外での指導は、国内での指導と違った経験ができるいい機会かもしれません。