1. ホーム   
  2.   
  3. 講師ブログ

日本語講師ブログ

こんにちは。日本語教師の平尾です。
新入生はオリエンテーションが終わり、初級クラスの授業が始まっていますが、初めに「かな」の授業を行います。「かな」授業では発音、文字の書き方の指導を行うのですが、今日は間違いが多い発音についてお話しします。

まず、間違いが多いと思った発音を国ごとに紹介します。その国の学生すべてが同じ間違いをするわけではありませんが、授業をしていると、下記のような間違いがよくあります。

1.ネパール
 (1)し  → 「すぃ」と言う。(Cの音になる。)
 (2)つ  → 「ちゅ」と言う。
 (3)は行 → あ行になる。
 (4)ら行 → 巻き舌になる
 (5)拗音
    ①しゃ、しゅ、しょ → 「し」をCの音で「しゃ」「しゅ」「しょ」と言う。
    ②ひゃ、ひゅ、ひょ → 「や」、「ゆ」、「よ」になる。
     ※「ひ」が正しく発音できないため。
    ③りゃ、りゅ、りょ → 巻き舌になる

2.ベトナム
 (1)さ行
    ①「さ」、「す」、「せ」、「そ」 → 「しゃ」、「しゅ」、「しぇ」、「しょ」と言う。
    ②し → 巻き舌で言う。
 (2)な行 → ら行になる。
 (3)ら行 → 巻き舌で言う。

3.中国
 (1)濁音、清音 → 濁音、清音の違いがわかりづらいのか、濁音と清音を間違えて発音する。
 (2)ら行 → な行

4.欧米
 (1)カタカナ語 → 英語の発音で発音しがち。

調音点・調音法・舌の高さ・声帯振動の有無・口の形などが正しくできていないため、正しい発音ができていないんですねぇ。皆さんは上記のような間違いに直面したとき、どのように指導を行えばいいと思いますか。間違いの原因がわかっていても、それを初級の学生にうまく伝えるのはなかなか難しいものです。
手で舌の位置や形を示したり、ティッシュを使って、息が強く出ているか確認したり、自分の口の形を見せたり、などなど、いろいろな指導方法があります。「あいうえお・・・」の発音が正しくできないと、「つくえ」、「これはほんです。」など単語や文も正しい発音で言えません。正しく言えないと聞き取りづらくなり、コミュニケーションがうまくとれない、恥ずかしい思いをするということにもつながります。

実際に授業に入っている日本語教師の皆さんは発音指導についてはどのくらいの正確さを追求したらよいのか、悩むこともあるのではないでしょうか。授業中にすぐに正しい発音ができるようになる学生もいれば、数回の指導でできるようになる学生もいます。中には、何度繰り返しても、なかなかうまく発音できない学生もいます。だからと言って、正しい発音ができるようになるまで、何度も発音させすぎると面白くないですよね?学習意欲をそいでしまうことにもなりかねません。学生の学習意欲をなくさないように配慮が必要となります。試行錯誤をしながらですが、学生にわかりやすく、そして、学生が正しい発音で話せるようになるための指導を工夫していきたいところです。

何事も最初が肝心ですからねp(^^)q

にほんブログ村 教育ブログ 日本語教育へ

こんにちは。日本語教師の薄です。
先日、NILSでEJUの模試を行いました。EJUというのは「日本留学試験」のことで、日本の大学に入学したいと思う留学生が受ける試験です。日本におけるセンター試験のように、マークシートの試験です。大学入試ではEJUの点数が合格基準になる大学もあります。ですので、日本語だけでなく数学や総合科目(地理・歴史・公民のようなもの)や生物・物理・化学などの科目試験もあります。どの科目が必要なのかは、受ける学科、大学によって違うのも日本のセンター試験と同じです。

NILSの上級生たちは、今回、日本語の科目の模試を行いました。外部試験の模試であるため、日ごろ受けているテストといろんなことが違います。学内の試験ならもうスラスラ解き始めることができますが、今回の試験は試験を受ける前にある説明をしなければなりませんでした。いったい何の説明だと思いますか?試験時間でしょうか。カンニング行為の確認でしょうか。もちろんそれも行いますが、それは日頃受けているテストで注意されているので、今回は長くは説明しませんでした。

では、いったい何の指導をしっかりしたのか!

それは、マークシートの塗り方の説明です。塗り方が雑な人、薄い人だけでなく、答えは一つしかないのに、記号をいくつも塗ってしまう人がいるのです。いくつも塗ってしまう人の中には、問題が分からなかったのでどれか当たればいいなあと考えたずるいという人もいますが、そもそもマークシートで試験をしたことがないのでどうしたらいいのか分からないという人もいるように感じます。

日本語教師をしていると、自分たちにとっては当たり前で普通のことが、外国人の学生にとってはそうではないということが、本当にたくさんあります。
分からないことが事前に分かっていれば、今回のテストのように、塗り方の説明を行ってスムーズにテストを行うことができます。しかし、事前には想像もつかなかったことがいくつも起こります。おそらく、日本語教師をしていればずっとなくなることはありませんね。

想像もつかないことが起きたとき、私がいつも心にとめているのは、「自文化の常識や感覚で相手の行動を判断しない」ことです。学生が想像と違う行動をしたとき、いらっとしたり、不満を感じたりすることがあります。でも、それは自文化を基準にしているからです。そのまま、学生に対応しても、学生は日本の文化にスムーズに適応することはできません。日本語教師が異文化を受け入れ、うまく学生を日本の文化に適応させること、それも日本語教師の大切な仕事の1つだと思います。

にほんブログ村 教育ブログ 日本語教育へ

カタカナ

2017年5月25日

こんにちは、日本語教師の平田です。
4月~5月初めにかけ、たくさんの新入生が続々来日しました!毎日、ドイツ、アメリカ、イギリス、ベトナム、インドネシア、中国、韓国、ネパールなど様々な国の学生を寮に案内したり、家電の使い方や学校のルールを教えたり、教科書を渡したり、しています。新入生は初めて来た日本に、皆キラキラした顔をしていて、とてもうれしそうです。そんな顔を見ると、こちらもうれしくなってきますね(^^)


(写真提供:ペイレスイメージズ)

さて日本語は世界の様々な言語の中でも、習得が難しい言語だと言われています。特にひらがな・カタカナ・漢字と言語表記が3種類あることが、これから日本語を勉強しようとする学生にとって大きなハードルとなるようです。学生に「日本語はどこが難しいですか」と聞くと、やっぱり漢字という声が多いです。確かに「人」という漢字を読もうと思っても、「にん」「じん」「ひと」など様々な読み方があり、非常に複雑ですよね。これは誰でも想像できると思います。

それでは「カタカナ」はどうでしょうか。現在、カタカナは外来語を表記する際によく用いられています。そのため「カタカナ」は比較的、留学生にとって取っ付きやすく、形さえ覚えてしまえば、簡単に書けると思ってしまう人も多いようです。
ところが、学生のテストや作文を見ていると「カタカナ」のミスがよく目に付きます。どうして「カタカナ」が出来ないのか、日本語教師を始めたころは不思議だったのですが、最近だんだんと原因が分かってきました。それは大きく分けて2つあると思います。

①重要度が低い(と思ってしまいがち…)
カタカナはひらがなに比べると、使う頻度が少ないと思ってしまい、ついつい覚えるのを後回しにする学生が多いです。しかし、学生は自分の氏名、自国名や地名等をカタカナで書くことを頻繁に要求されます。なので、実際は日本人以上に、カタカナを使う機会は多いです。そのため、初級の最初の段階でひらがなと同等にカタカナをしっかり覚えることはとても重要なことだと認識させることが大切です。
②原語と発音が違う
皆さんも知ってのとおり、外来語は元の言語とは発音が違います。なので、学習者が第一言語の単語をカタカナ表記しようと思っても、もとの言語の音に引っ張られて日本語として正しく書けないことが多いのです。
例えば、よく日本語が出来るアメリカの学生でも韓国の「seoul」を「シェール」と書いたり、料理の「steak」を「ステーク」と書いたりします。特に長音符号「-」が入っている言葉は原語では別の音が入っているため、どこが長音になるのかわかりにくいようです。しばらく日本語を勉強したネパールの学生でも、自国の名前を「ネ―パル」や「ネパル」と書いている人が多くいます。


(写真提供:ペイレスイメージズ)


(写真提供:ペイレスイメージズ)

この問題を解決するためには、まず日本語の音に慣れさせる必要があります。日本語話者は「カメラ」を「camera」とは発音せずに、「カ」「メ」「ラ」と発音することを表記とともに覚えさせる必要があります。さらに、語頭の「a」や「u」は「ア」になりやすいこと、語末の「ar・ur・er」等は「-」になりやすいこと等、カタカナ表記の原則的なルールを教えることで英語からカタカナへ変える手助けになります。

実は、私は最初のうち、学習者に「camera」ではなく、「カメラ」と発音させるのはどこか恥ずかしくて抵抗があったのですが、前述したとおり、カタカナは学習者にとってとても重要なもの。日本語学習の初期段階で、カタカナで発音でき、書けるようにしておかなければ、後々、学習者はとても困るので今ではとても気をつけて教えています。

新学期の授業も始まりました。カタカナだけでなく、学生がミスをしていたら「どうして間違ってしまうのか」をよく分析して、これからも授業に臨んでいきます!

にほんブログ村 教育ブログ 日本語教育へ

私も頑張ります!

2017年5月22日


(NILS入学式)

こんにちは。日本語教師の十島です。新年度が始まり1か月余りが過ぎました!多くの人が気持ちを新たにして頑張っていることと思います。私は鹿児島から福岡に来てもう2年になりますが、この時期になると福岡に来たばかりの頃がよく思い出されます。

そして4月にはたくさんの学校で新しい学生を迎えますね。NILSでも今回受け入れる学生が多いため、新学期を一週間遅らせました(遅らせた分、秋休みが短くなりますが…)。

春休み期間中は新学期に向けて絵カードの作成や教室整備などの受け入れの準備を行いました。受け入れの準備中は、どんな学生が来るんだろうかとソワソワしていましたね。早く来日した欧米の学生は、オリエンテーションや役所の手続き、新生活の準備など、学校のスタッフのサポートを受けながら進めていました。

新入生はだいたいが春休み期間中に来日して、プレースメントやオリエンテーションを行います。来日するのが早い人は春休みが始まってすぐで、遅い人たちは授業が始まってから来ることもあります。来日が早い人はだいたいが欧米系の学生で、ネパールやバングラデシュなどの国は来日が遅くなるときがあります。

このような感じで、来日の日程が学生ごとに異なるため、新入生のクラスは始まる時期が変わります。NILSでは4月生をSクラス(Syokyû<初級>のSです)として、S1、S2…と編成していきます。そのため、一番早く始まるクラスはS1で欧米系が多いですね。また、来日が遅くなった学生には空き時間で補講を行います。

新しい学期になると、コマ割りや担任も変わります。私は前年度の最後は去年の7月から新しく入ってきたSJ1(JはJulyから取っています)の担任をしていました。そして、新年度でも新しいクラスの担任をすることになりました。クラスはS1です。つまり、多国籍なクラスということになります。私は今まで3つのクラスを担当しましたが、ほぼネパール人のクラスばかりだったので、今回は担任としてうまくやっていけるかなと不安に思うことがあります。国によって、発音などで苦手な所が違うので、よく学生のことを見ていかなければなりません。そういったところは大変かもしれませんが、勉強意欲が高い学生たちですので、彼らの実力をしっかり伸ばしていけたらと思います!

にほんブログ村 教育ブログ 日本語教育へ

名前を覚えよう!

2017年5月17日

こんにちは。日本語教師の枝村です。
4月の入学シーズンが一段落して、ゴールデンウィークが過ぎたこの時期、新しい学生もようやく新しい生活に慣れ始め、勉強に集中してくる頃になります。日本語教師としても学生の名前や顔が一致してくる頃です。しかし、日本語教師を始めてわかったのは学生の名前を覚えることの難しさでした(^^;
NILSではネパール人学生が多いのですが、似たような名前が並ぶので覚えにくい時があります。同姓同名もいる場合があり、呼び分ける必要性があり、煩雑さが増します。また、NILSには欧米の学生も多数在籍しており、長い名前や、耳慣れない名前もあるので、混乱してきます。

私は進学担当として夏ごろから多くの学生の進学相談を受ける身ですが、まず、授業に入っていないクラスの学生だと名前と顔が一致しないため、呼び出しても誰かが分からない時や、間違って他の人の名前を言ってしまうこともあります。教師にとっては大勢の学生のうちの一人という認識になりがちですが、しっかりと学生一人一人と向き合う姿勢が大切になるので、できるだけ名前を覚え、間違えないように心がけています。

また、学生の名前に関することで、面白く感じるのは、学生が印鑑を作りたいと言ったときに、その学生の名前に漢字を当てる作業です。カタカナの印鑑を作ることもできますが、学生も漢字を当てた名前の印鑑を作りたがることも多く、その漢字を考える作業は意外と楽しいものです。
その人の性格や漢字の意味を考えながら、その学生に一番合った漢字を探す作業は漢字の能力とセンスを問われるもので、先生同士でいろいろなアイディアを出しながら、時には辞書を引きながら、一生懸命みんなで考えたりもします。多くの学生が、そのできた印鑑を長い年月使っていくことが想定されるので、学生自身が気に入ってくれることを願いながら漢字を選び、学生に漢字を教えた時の嬉しそうな顔を見るのが楽しみです(^^)

最後に名前の問題として、テストの時にフルネームで書かせるということ。日本ではテストの時、普通は苗字も名前も書くので、学生にもフルネームを書かせることにしています。しかし、それに慣れておらず、名前しか書かない学生も多いです。またファミリーネームやセカンドネームなどの順番を毎回違うように書く学生も出てくるので、統一させておくように指導していきます。
名前一つとっても日本語学校の中ではいろいろな問題が出てくるものだと改めて思いました。とりあえず、新入生の顔と名前を早く覚えると決意を強くする春の一日です。

にほんブログ村 教育ブログ 日本語教育へ

こんにちは。日本語教師の宮﨑です。
NILSでは、初級のテキストに『みんなの日本語Ⅰ』を使用しています。みんなの日本語1課では、「N(名詞)はN(名詞)です」の文型から教えます。要するに「私は~です」の文です。意外と簡単な文型なので、こんなの間違える人はいないだろうと思うかもしれませんが、実は間違いが多いのです。

では、学生はどのような間違いをするのでしょうか。学生は、「私は~さんです」とよく言います。自分の名前を言うときは、「~さん」はつけませんよね。意外とこの間違いが多いのです。

学生に文法を教えるときは、きちんと教えなければいけません。「私はミラーです」「私は佐藤です」など、例文だけ出して、「はい!リピートしてください!」だけではただその文をリピートしているだけで、意味や使い方を教えていることにはなりませんし、学生には伝わりません。文法を教えるときには、いつ、誰が、誰にたいして、どこで、どのような場面で使用するのかなども教えなければなりません。それを理解して、初めてきちんと使えるのです。ですので、きちんと意味を伝えていないと、先のように、「私は(自分の名前)さんです」などといった文を言ってしまうのです。

また、文法を教えるときにもう一つ大切なことがあります。それは、文の構造です。簡単に言うと、文の形です。例えば、先ほどの文型で言えば、「は」の前に名詞がはいり、「です」の前にも名詞が入るということです。

1課はそれほど言うこともありませんが、課が進むにつれて、文が複雑になってきます。
「て形」や「た形」など、フォームもたくさん出てくるので、この文型はどのフォームと一緒に使うのかも教える必要があるのです。
意外かと思うかもしれませんが、実は、単純な文法のほうが難しいのです。

日本語学校は直接法で教えるところが多いです。直接法とは、学習言語を学習言語で勉強します。例えば日本語を日本語で習うということです。未習の文法を既習の文法や語彙で教えます。ですので、課が進んでいないということは、勉強している語彙や文法も少ないので、説明に使える語彙や文法が少ないということなのです。

私はこんなふうにこの文法を使っているからとか、こんな意味だったよね、と適当に判断して、学生に間違ったことを教えるわけにはいきません。私たち日本語教師がきちんと教える内容を理解しておかなければ、教えることはできません。当たり前のことですけどね。
ですから、どんなに単純な文法項目を取り扱う授業でも、授業に入る前は、しっかりと授業準備することが大切なのです。

にほんブログ村 教育ブログ 日本語教育へ

ある日の授業で…

2017年3月29日

こんにちは。日本語教師の薄です。
いろんな国の学生と日本語の授業をしていると、本当に楽しいことがたくさんあります。私が最近楽しかったなと思った授業の様子を紹介します(^^)/

1)「~は○○○に例えられる」という文法の練習をしていたとき、私は次のような例文を出しました。

①きれいな人はバラに例えられる
②動きが遅い人は亀に例えられる
③いろんなことを知っている人はよく辞書に例えられる
④細くて背が高くて、体力のない子供はよくもやしに例えられる

学生A:「先生、先生。ネパールでは、人がするから自分もするという人はよく羊に例えられます。」
他の学生:「ああ、ひつじはグループで動くからですね。」
学生B:「先生。今、いろんなことを知っている人はGoogleに例えられますよ!あなたはGoogle Boyですねとか」
私:「え!そうなの?私聞いたことないけれど…。」
他の学生:「本当。本当。それいいますよ」
学生C:「私の国、スウェーデンでは周りのことをよく見て知っている人はふくろうに例えられます。」
私:「それはプラスイメージで使うんですか?」
学生C:「ええ。ふくろうは知識のシンボルですから、これはいい意味ですよ。」
学生D:「香港では、何もできない人をチャーシューに例えられます。」
私:「ぶら下げられて、火であぶられるからですか?」
学生D:「そうです。私は小さい頃、母に『チャーシューの方が食べておいしいから、あなたよりチャーシューのほうがましだ』とよく言われました。」
みんな:「なるほど!!」

2)テキストにある「南米大陸の先住民にはO型しかいない」という話を授業で行っていたときに学生から出てきた疑問です。

学生A:「2万年前、アジアから南北アメリカ大陸に渡った移住者はA型、B型、O型だけだったんですね。」
学生B:「先生。アジア人にはAB型がいなかったんですか。AB型はどこから来たんですか。」
私:「え、そうだね。どういうことだろう。」
学生C:「宇宙だよ。AB型は宇宙から来たんだよ(笑)」
学生D:「じゃあ、AB型の僕は宇宙から来た人たちの子孫なのか。」
みんな:「なるほど!!」
(後日、別のトレーナーにAB型は1000年前にできたということを教えてもらいました。)

このような授業をしていると、とかくただのおしゃべりになりがちです。だから習得目標の文法を使う練習をすることや内容をしっかり読み込むことをトレーナーも学生も忘れないようにするのが大切です。
話題が広がりすぎたり、簡単な文法や語彙で話たりすことがないようにコントロールしながら、学生と授業を作り上げていく。日本語の勉強では知識を教えること、発音を直すことはとても大切ですが、話したいという意欲をもたせるのも大事にしたいなと思っています。

にほんブログ村 教育ブログ 日本語教育へ

こんにちは。日本語教師の十島です。
先週、みんなの日本語Ⅱ38課のテストを行ったのですが、後日採点をしていると、文法のテストでほとんどの学生が下記のような間違いをしていました。

Q ミラーさんは3月に日本へ来たんですか。
…いいえ、ミラーさんは日本へ来たのは2月です。(下線部が学生の答え)

皆さんはどこが間違いかすぐに気づきますよね。正しい答えは、「ミラーさん日本へ来たのは」ですが、多くの学生が「ミラーさん」としていました。


(写真提供:ペイレスイメージズ)

フィードバックをしようと思ったのですが、「は」と「が」の使い分けはなかなか難しく、文法書に書いてあることを学生にどう噛み砕いて教えればいいのか悩みました。そこで、先輩の日本語教師に相談し、フィードバックのときに次のように説明しました。

①一つの文の中にトピックが2つあってはいけないこと
②「~日本へ来ました」までがトピックであること

ここまで、説明して「ミラーさんは」の「は」は「が」に変えなければならないと伝えました。学生は納得しているようでしたが、次回自分がこの「~のは」を教えるときはもっといい教え方ができればと思いました。

また、「は」と「が」の使い分けをどう教えようかと考えていたとき、教科書を確認してみたのですが、練習B8(『みんなの日本語Ⅱ第2版』108頁)には下記の文が書いてありました(養成講座を受講中の方はテキストをお持ちだと思いますのでご覧になってください)。

例:バンコクで生まれたんですか。(チェンマイ)
→いいえ、生まれたのはチェンマイです。

これは自分のことに関して述べているので「は」を「が」に変える練習はできません。ですが、練習Bの中に「~のは名詞です」はB8にしかなく、教科書に書いてあることだけで授業をしていると「ミラーさんは」といった間違いが起こってしまうんだなと思いました。
先輩の日本語教師がよく「『教科書を教える』のではなく『教科書で教える』ようにしてください」と言っているのですが、今日のような学生の間違いを見ると確かにそうだなと感じられました。


(写真提供:ペイレスイメージズ)

授業のコマが増えるとその分教案づくりに割く時間が少なくなってしまうのですが、学生にその課の中で何を教えなければならないのか、どのようにドリルを組み立てたほうがいいのかよく考えないといけないなと思います。最近の私の課題はどういうふうに練習させれば効果的なのか、また理解しやすいのかといった点です。状況を設定したり、板書を工夫したり、いろいろ試行錯誤しているので、失敗することも多いですが、よい日本語教師になれるよう努力していこうと思います。

にほんブログ村 教育ブログ 日本語教育へ

平成28年度NILS卒業式

2017年3月16日

こんにちは。日本語教師の枝村です。3月10日、平成28年度NILS卒業式が行われました。多くの来賓の方々にご臨席いただき、盛大に執り行うことができ、私も喜びで心がいっぱいになりました。毎年、私は上級生のクラスを担任していますが、今年は昨年までと異なり、上級生全員に対して授業をしており、また一人ひとりに対して何回も進学指導をしてきた分、思い出も多く、巣立っていく卒業生を見るとうれしくもあり、寂しくもある複雑な心境でした。


<小郡市長よりご祝辞をいただきました!>

NILSでは卒業式の後、卒業パーティーを行うのが通例となっていますが、厳粛な卒業式と打って変わって、明るく楽しいパーティーになり、パーティーの中で皆と語らい、歌を歌い、ダンスをし、皆での最後の時間を楽しく過ごせました。パーティーではクラス毎に挨拶をしてもらうのですが、学生はあいさつ文をほとんど用意してきておらず、アドリブでみんなへメッセージを話していました。
NILSで過ごした1年半から2年間で学んだ日本語を生かしてよどみなく日本語を話し、メッセージを伝える学生の姿に感動しました。大学や専門学校に進学し、日本全国に散らばる学生たち、もしくは母国に帰り、学んだ日本語を生かし、新しいことにチャレンジしていく学生たち。進路は様々で多くの学生が小郡を遠く離れます。しかし、いつか小郡に戻ってきて、成功した姿を見せて欲しいなと思います。

そんな風に考えていた中、3月13日、日本経済大学の卒業式に出席してきました。NILSを卒業して日本経済大学に進学し、今年卒業を迎えた学生が数名ほど出席していました。NILSを卒業した学生たちが今度は大学を卒業し、日本での就職を叶え、日本の社会に飛び込もうとする姿を見ることができました。NILSを卒業した時よりさらにたくましくなった姿を見ると、誇らしい気持ちになります。日本語教師として、これほど嬉しいことはありません(^^)

なかなかNILSを卒業してから会う機会がないのですが、こういった機会にできるだけ学生の晴れ舞台に立ち会えたらと思います。今後も積極的に大学・専門学校への卒業式や入学式に参加できる機会を作っていきたいものです。

しかし、卒業の余韻に浸ることはできず、早速在校生に対しての授業が待っており、そしてすぐに新入生が入学してきます。その準備に追われ始めます(><) 今年卒業した学生よりももっと優秀な学生を育てていけるように、更なる努力を私も続けていこうと思います。そしてそんな忙しい中でも卒業生のことを心の片隅に置いておき、これからも卒業生の動向を気にかけていけたらと思います。

にほんブログ村 教育ブログ 日本語教育へ

新人研修

2017年3月8日

こんにちは。日本語教師の宮﨑です。
来期の準備を始める時期が来ました(というか、もう始まっていますが…)。学期が変わると新しい先生もやって来ます。NILSでは新任の日本語教師向けに研修を行います。初めて教壇に立つ先生も多いので、授業のことだけではなく先生としての心構えについても指導しています。

・授業中に起こること
・その問題点や解決方法
・授業をコントロールするためのコツ
・テストの受験のさせ方
・学生との接し方

など、いろいろあります。当たり前のことだと思いますよね?しかし、私たちが教える学生は日本人ではないので、日本人の「当たり前」が通用しないことも多く、予想もしないようなことも起こります。

例えば、新入生に多いのですが、雨の日に、
「雨ですから遅刻しました」
などと平気で言う学生がいます。豪雨や暴風雨ならば仕方ないと思いますが、ちょっとした雨でもこんなことを言う学生がいます。日本人だとそのようなことはないですよいね。そのようなときは、文化・習慣の違いですので、きちんと学生に説明して指導するように新人の先生に教えます。雨が降っていて徒歩で登校するのであれば、早めに家を出るように、などなど…。
「早めに家を出るなんて、当たり前でしょ!」って思いますが、それを丁寧に指導していかなければなりません。


(写真提供:ペイレスイメージズ)

もちろん授業内容についても研修を行います。各学校それぞれの授業のやり方やカリキュラムがあり、「日本語の授業はこうです」と言うことはできません。また、初級、中級などレベルでやり方は変わるし、ひと口に日本語といっても、漢字、語彙、文法、読解などの科目があります。

国内には多くの日本語教育機関がありますが、先生に授業の内容を全て任せきりの学校もあるし、教材や教授法、授業の流れを決めている学校もあります。NILSは後者です。NILSでは、授業の流れ、宿題、教材・教具などを指定しており、すべての先生が同じ教材・教具を用いて同じ流れで授業をします。これは、学生の負担をなくし、新任の先生が授業に入っても、授業の質を一定に保つためなのです。同じクラスを複数の先生が担当する際、先生ごとに違う教材・教具を使うと学生に負担になります。

例えば、先生Aは授業で「佐藤さん」を登場人物で使うとします。次の授業を担当する先生Bが「田中さん」を登場人物として使うと、学生はそれぞれの先生が授業で使う登場人物について、その登場人物の設定を理解しなければなりません。また、学生の注意が登場人物に向いてしまい、本来、その授業で身に着けてほしいことがそれてしまう可能性もあります。授業で使う登場人物といえども、全員が同じ登場人物を使えば、その登場人物の設定もスムーズにいくし、学生もその登場人物だけを覚えてしまえばいいので余計なことに注意を向ける必要がなくなり、少しではありますが、学生の負担を軽減することができ、より日本語の学習に集中できます。

新人のときは、授業にはいると緊張したり慌ててしまったりすることも少なくありません。ですので、NILSでは、授業に入る前にできるだけ不安要素をなくせるように新任の日本語教師に研修を行います。
せっかく教壇に立つのですから、準備万端にして、自信をもって学生に日本語を教えてもらいたいですね。

にほんブログ村 教育ブログ 日本語教育へ

お問い合わせ・資料請求はこちら
学校見学会、授業見学のご案内教育訓練給付制度 指定講座 420時間 マスターコース 最大20%OFF!
コース案内
420時間マスターコース
日本語教育能力試験対策コース
トレーナーコース
実践 試験直前講座(オプション)
eラーニングコンテンツ
教育訓練給付制度
料金表
420時間マスターコースのカリキュラムを図と動画で解説
勝川浩之のブログ
日本語教師 徹底解説講座
講師ブログ

当校へのアクセス

  • ニューヨークアカデミーの地図
  • 日本語教師養成学校
    ニューヨークアカデミー

    福岡県福岡市南区大橋1-17-6
    西鉄大橋駅 徒歩2分

ニューヨークアカデミー モバイルサイト