1. ホーム   
  2.   
  3. 講師ブログ

日本語講師ブログ

ある日の授業で…

2017年3月29日

こんにちは。日本語教師の薄です。
いろんな国の学生と日本語の授業をしていると、本当に楽しいことがたくさんあります。私が最近楽しかったなと思った授業の様子を紹介します(^^)/

1)「~は○○○に例えられる」という文法の練習をしていたとき、私は次のような例文を出しました。

①きれいな人はバラに例えられる
②動きが遅い人は亀に例えられる
③いろんなことを知っている人はよく辞書に例えられる
④細くて背が高くて、体力のない子供はよくもやしに例えられる

学生A:「先生、先生。ネパールでは、人がするから自分もするという人はよく羊に例えられます。」
他の学生:「ああ、ひつじはグループで動くからですね。」
学生B:「先生。今、いろんなことを知っている人はGoogleに例えられますよ!あなたはGoogle Boyですねとか」
私:「え!そうなの?私聞いたことないけれど…。」
他の学生:「本当。本当。それいいますよ」
学生C:「私の国、スウェーデンでは周りのことをよく見て知っている人はふくろうに例えられます。」
私:「それはプラスイメージで使うんですか?」
学生C:「ええ。ふくろうは知識のシンボルですから、これはいい意味ですよ。」
学生D:「香港では、何もできない人をチャーシューに例えられます。」
私:「ぶら下げられて、火であぶられるからですか?」
学生D:「そうです。私は小さい頃、母に『チャーシューの方が食べておいしいから、あなたよりチャーシューのほうがましだ』とよく言われました。」
みんな:「なるほど!!」

2)テキストにある「南米大陸の先住民にはO型しかいない」という話を授業で行っていたときに学生から出てきた疑問です。

学生A:「2万年前、アジアから南北アメリカ大陸に渡った移住者はA型、B型、O型だけだったんですね。」
学生B:「先生。アジア人にはAB型がいなかったんですか。AB型はどこから来たんですか。」
私:「え、そうだね。どういうことだろう。」
学生C:「宇宙だよ。AB型は宇宙から来たんだよ(笑)」
学生D:「じゃあ、AB型の僕は宇宙から来た人たちの子孫なのか。」
みんな:「なるほど!!」
(後日、別のトレーナーにAB型は1000年前にできたということを教えてもらいました。)

このような授業をしていると、とかくただのおしゃべりになりがちです。だから習得目標の文法を使う練習をすることや内容をしっかり読み込むことをトレーナーも学生も忘れないようにするのが大切です。
話題が広がりすぎたり、簡単な文法や語彙で話たりすことがないようにコントロールしながら、学生と授業を作り上げていく。日本語の勉強では知識を教えること、発音を直すことはとても大切ですが、話したいという意欲をもたせるのも大事にしたいなと思っています。

にほんブログ村 教育ブログ 日本語教育へ

こんにちは。日本語教師の十島です。
先週、みんなの日本語Ⅱ38課のテストを行ったのですが、後日採点をしていると、文法のテストでほとんどの学生が下記のような間違いをしていました。

Q ミラーさんは3月に日本へ来たんですか。
…いいえ、ミラーさんは日本へ来たのは2月です。(下線部が学生の答え)

皆さんはどこが間違いかすぐに気づきますよね。正しい答えは、「ミラーさん日本へ来たのは」ですが、多くの学生が「ミラーさん」としていました。


(写真提供:ペイレスイメージズ)

フィードバックをしようと思ったのですが、「は」と「が」の使い分けはなかなか難しく、文法書に書いてあることを学生にどう噛み砕いて教えればいいのか悩みました。そこで、先輩の日本語教師に相談し、フィードバックのときに次のように説明しました。

①一つの文の中にトピックが2つあってはいけないこと
②「~日本へ来ました」までがトピックであること

ここまで、説明して「ミラーさんは」の「は」は「が」に変えなければならないと伝えました。学生は納得しているようでしたが、次回自分がこの「~のは」を教えるときはもっといい教え方ができればと思いました。

また、「は」と「が」の使い分けをどう教えようかと考えていたとき、教科書を確認してみたのですが、練習B8(『みんなの日本語Ⅱ第2版』108頁)には下記の文が書いてありました(養成講座を受講中の方はテキストをお持ちだと思いますのでご覧になってください)。

例:バンコクで生まれたんですか。(チェンマイ)
→いいえ、生まれたのはチェンマイです。

これは自分のことに関して述べているので「は」を「が」に変える練習はできません。ですが、練習Bの中に「~のは名詞です」はB8にしかなく、教科書に書いてあることだけで授業をしていると「ミラーさんは」といった間違いが起こってしまうんだなと思いました。
先輩の日本語教師がよく「『教科書を教える』のではなく『教科書で教える』ようにしてください」と言っているのですが、今日のような学生の間違いを見ると確かにそうだなと感じられました。


(写真提供:ペイレスイメージズ)

授業のコマが増えるとその分教案づくりに割く時間が少なくなってしまうのですが、学生にその課の中で何を教えなければならないのか、どのようにドリルを組み立てたほうがいいのかよく考えないといけないなと思います。最近の私の課題はどういうふうに練習させれば効果的なのか、また理解しやすいのかといった点です。状況を設定したり、板書を工夫したり、いろいろ試行錯誤しているので、失敗することも多いですが、よい日本語教師になれるよう努力していこうと思います。

にほんブログ村 教育ブログ 日本語教育へ

平成28年度NILS卒業式

2017年3月16日

こんにちは。日本語教師の枝村です。3月10日、平成28年度NILS卒業式が行われました。多くの来賓の方々にご臨席いただき、盛大に執り行うことができ、私も喜びで心がいっぱいになりました。毎年、私は上級生のクラスを担任していますが、今年は昨年までと異なり、上級生全員に対して授業をしており、また一人ひとりに対して何回も進学指導をしてきた分、思い出も多く、巣立っていく卒業生を見るとうれしくもあり、寂しくもある複雑な心境でした。


<小郡市長よりご祝辞をいただきました!>

NILSでは卒業式の後、卒業パーティーを行うのが通例となっていますが、厳粛な卒業式と打って変わって、明るく楽しいパーティーになり、パーティーの中で皆と語らい、歌を歌い、ダンスをし、皆での最後の時間を楽しく過ごせました。パーティーではクラス毎に挨拶をしてもらうのですが、学生はあいさつ文をほとんど用意してきておらず、アドリブでみんなへメッセージを話していました。
NILSで過ごした1年半から2年間で学んだ日本語を生かしてよどみなく日本語を話し、メッセージを伝える学生の姿に感動しました。大学や専門学校に進学し、日本全国に散らばる学生たち、もしくは母国に帰り、学んだ日本語を生かし、新しいことにチャレンジしていく学生たち。進路は様々で多くの学生が小郡を遠く離れます。しかし、いつか小郡に戻ってきて、成功した姿を見せて欲しいなと思います。

そんな風に考えていた中、3月13日、日本経済大学の卒業式に出席してきました。NILSを卒業して日本経済大学に進学し、今年卒業を迎えた学生が数名ほど出席していました。NILSを卒業した学生たちが今度は大学を卒業し、日本での就職を叶え、日本の社会に飛び込もうとする姿を見ることができました。NILSを卒業した時よりさらにたくましくなった姿を見ると、誇らしい気持ちになります。日本語教師として、これほど嬉しいことはありません(^^)

なかなかNILSを卒業してから会う機会がないのですが、こういった機会にできるだけ学生の晴れ舞台に立ち会えたらと思います。今後も積極的に大学・専門学校への卒業式や入学式に参加できる機会を作っていきたいものです。

しかし、卒業の余韻に浸ることはできず、早速在校生に対しての授業が待っており、そしてすぐに新入生が入学してきます。その準備に追われ始めます(><)
今年卒業した学生よりももっと優秀な学生を育てていけるように、更なる努力を私も続けていこうと思います。そしてそんな忙しい中でも卒業生のことを心の片隅に置いておき、これからも卒業生の動向を気にかけていけたらと思います。

にほんブログ村 教育ブログ 日本語教育へ

新人研修

2017年3月8日

こんにちは。日本語教師の宮﨑です。
来期の準備を始める時期が来ました(というか、もう始まっていますが…)。学期が変わると新しい先生もやって来ます。NILSでは新任の日本語教師向けに研修を行います。初めて教壇に立つ先生も多いので、授業のことだけではなく先生としての心構えについても指導しています。

・授業中に起こること
・その問題点や解決方法
・授業をコントロールするためのコツ
・テストの受験のさせ方
・学生との接し方

など、いろいろあります。当たり前のことだと思いますよね?しかし、私たちが教える学生は日本人ではないので、日本人の「当たり前」が通用しないことも多く、予想もしないようなことも起こります。

例えば、新入生に多いのですが、雨の日に、
「雨ですから遅刻しました」
などと平気で言う学生がいます。豪雨や暴風雨ならば仕方ないと思いますが、ちょっとした雨でもこんなことを言う学生がいます。日本人だとそのようなことはないですよいね。そのようなときは、文化・習慣の違いですので、きちんと学生に説明して指導するように新人の先生に教えます。雨が降っていて徒歩で登校するのであれば、早めに家を出るように、などなど…。
「早めに家を出るなんて、当たり前でしょ!」って思いますが、それを丁寧に指導していかなければなりません。


(写真提供:ペイレスイメージズ)

もちろん授業内容についても研修を行います。各学校それぞれの授業のやり方やカリキュラムがあり、「日本語の授業はこうです」と言うことはできません。また、初級、中級などレベルでやり方は変わるし、ひと口に日本語といっても、漢字、語彙、文法、読解などの科目があります。

国内には多くの日本語教育機関がありますが、先生に授業の内容を全て任せきりの学校もあるし、教材や教授法、授業の流れを決めている学校もあります。NILSは後者です。NILSでは、授業の流れ、宿題、教材・教具などを指定しており、すべての先生が同じ教材・教具を用いて同じ流れで授業をします。これは、学生の負担をなくし、新任の先生が授業に入っても、授業の質を一定に保つためなのです。同じクラスを複数の先生が担当する際、先生ごとに違う教材・教具を使うと学生に負担になります。

例えば、先生Aは授業で「佐藤さん」を登場人物で使うとします。次の授業を担当する先生Bが「田中さん」を登場人物として使うと、学生はそれぞれの先生が授業で使う登場人物について、その登場人物の設定を理解しなければなりません。また、学生の注意が登場人物に向いてしまい、本来、その授業で身に着けてほしいことがそれてしまう可能性もあります。授業で使う登場人物といえども、全員が同じ登場人物を使えば、その登場人物の設定もスムーズにいくし、学生もその登場人物だけを覚えてしまえばいいので余計なことに注意を向ける必要がなくなり、少しではありますが、学生の負担を軽減することができ、より日本語の学習に集中できます。

新人のときは、授業にはいると緊張したり慌ててしまったりすることも少なくありません。ですので、NILSでは、授業に入る前にできるだけ不安要素をなくせるように新任の日本語教師に研修を行います。
せっかく教壇に立つのですから、準備万端にして、自信をもって学生に日本語を教えてもらいたいですね。

にほんブログ村 教育ブログ 日本語教育へ

こんにちは。日本語教師の平尾です。
先日、初級クラス(みんなの日本語Ⅱを勉強中)で「~そうです」という文型を使った会話練習をしているときに、学生から

『「うれしいと幸せ」は同じ意味ですか。』

と聞かれました。似たようなシチュエーションで意味が似ている言葉を使ったからでしょうね。「うれしい」と「幸せ」はそれぞれ英語に訳すといろいろ出てきますが、どちらもhappyと訳せますよね?このことからも疑問を持ったのではないかと思います。

<その日の授業の練習文>
練習文①
A:あの二人、幸せそうですね。
B:ええ、先月 結婚したんです。

練習文②
A:うれしそうですね。
B:ええ、実はきのう結婚を申し込まれたんです。
A:そうですか。それはよかったですね。

その違いについてその場で説明しようと思いましたが、もしかしたら、もっとわかりやすい説明、学生が「うれしい、幸せ」をうまく使えるようになる教え方があるかもしれないと思い、その授業では即答せず一旦持ち帰ることにしました(2/8ブログ “慌てちゃいけない…” も読んでください♪)。

早速、どうやったら学生にすぐパッとわかってもらえるのか、実際の会話の中でその言葉を自然に使えるようになるのか、その教え方を考えてみました。

そこでまず、辞書でそれぞれの意味についてもう一度よく調べてみました。

<辞書に書いてあった内容>
*広辞苑
「うれしい」→ はればれと喜ばしい。こころよく楽しい。
「幸せ」  → 幸福。幸運。幸い。運が向くこと。

*類語辞典
「うれしい」→ 楽しく、喜ばしい。体験していなくても期待していたことが実現したときに感じる。
「幸せ」→ 満ち足りて心からよい気分に浸ること。

なるほど…。しかし、学生に辞書に書いてあることを説明しても、初級レベルでは語彙や文法に制限があるため、理解させるのは至難の業です。ですから、学生が理解しやすく、実際にうまく使えるような「場面」や「使い方」を提示して教える必要があります。

そこで、辞書で調べたあと、実際にどんな会話や場面、文で使われるのか、いろいろな場面を想定し例文をあげてみました。そして、それを整理し、他のトレーナー(講師)にも意見を聞いてみました。仲間の意見も参考にしながら、さらに整理し、どのように教えるかを考えました。
↓は私が考えた内容です。

1.学生への意味の説明

①「うれしい」は「~になったらいい」「~したい」と思っていたら、本当に「~になった。」「~できた」、そのときの気持ち。

②「幸せ」はうれしいこと、いいことがいろいろあって、幸せ。

2.考えた場面や例文 *いくつかピックアップして紹介します

①うれしい

宝くじが当たったら、自分のしたいことがいろいろできる。当たってほしい。
→ 500万円当たった。
→ 当たったときの気持ち:うれしい

②幸せ

宝くじで当たった100万円で海外旅行に行ったり、おいしい物をたくさん食べたり、欲しい物を買ったりした。
→うれしいこと、いいことがいろいろあって、幸せ

③不自然な使い方

×うれしい人生
〇幸せな人生

私は今回、このように考えました。でも、これが正解なのかどうか、すべての学生が違いを分かってくれたのか、まだ他に分かりやすく違いを伝えることができるのではないか、などなど、いろいろな教え方や考え方があると思います。

「うれしい」と「幸せ」の違いについて皆さんなら学生にどのように教えますか。
この2つの言葉の違いに限らず、よく似た言葉はたくさんあります。私たち日本人が何気なく使い分けている言葉や言い回しの違いを外国人にどうやって教えれば納得してくれるのか、日本語教師としての腕の見せ所(?)ではないでしょうか。

にほんブログ村 教育ブログ 日本語教育へ

こんにちは、日本語教師の平田です。
いまや、日本を代表するカルチャーとなったアニメーション。最近は新海誠監督のアニメ「君の名は」が日本のみならず、台湾、香港、タイ、中国でランキング1位を記録するほどの大ヒット♪ NILSに在籍している中国、台湾の学生に聞いてみると、海外公開前に日本の映画館でいち早く観たそうです。さすがランキング1位になるだけあって、新海作品はすごく人気があるんだなと思いました。

ところが、ネパール国籍の学生に「君の名は」について聞いてみると、
「タイトルも知らない」
「聞いたことがない」
という反応…。

そこで、「みなさんが知っているアニメはなんですか」と聞くと、一番多いのが「忍者ハットリくん」、次に「ドラえもん」という答えでした。どうやら子供のころ、ネパールのテレビで放送されていたそうです。私も藤子アニメで育った世代なので、「忍者ハットリくん」懐かしいなぁと思い、授業中につい「忍者ハットリくん」について話してしまいました(^^;

「君の名は」はまだまだ多くのネパール国籍の学生に届いていないようですが、アメリカ国籍の学籍に聞いてみると、「君の名は」はもちろん、最新アニメのタイトルがたくさん出てきました。その学生は最近では昨年12月までテレビ放送されていたフィギアスケートが題材のアニメ「ユーリ!!! on ICE」が大好きだそうです。私は「忍者ハットリくん」の話にはついていけるのですが、最新アニメになるとちょっとついていけなくなって困ったのですが、本当によく知っているなと感心。

もちろん国籍にかかわらず、人によって知っているアニメが違うのは当たり前の話で、日本人でも同じだと思います。しかし、雑談であれば興味があることの違いでいいのですが、これが語彙の授業になるとちょっと困ったことになります。例えば「すもう」。一度でも「すもう」を見たことがある学生にとっては詳しく説明する必要もない言葉だと思うのですが、「すもう」を一度も見たことがない学生にとって、言葉を尽くして説明したとしてもよくわかりません。私も実際、授業中に「すもう」は「レスリング」のことですかと質問があり、ちょっと困ったこともあります。これは「剣道」「神社」「牛丼」「味噌」など文化に関わる語彙を教えようとするときに必ず引っかかってきます。日本について知識がある学生とそうでない学生が一つの教室にいる場合、どの程度、語彙に説明を要するのか、事前に考える必要があります。その際は教具としてレアリアやわかりやすいイラスト、動画等を使って、授業の工夫をしていかなければならないでしょう。

日本語教師として現場に出て気付いたのは、日本に留学しているからと言って、必ずしも日本のことに何でも興味があったり知識があったりするわけではない、ということです。留学生は様々な興味、目的を持っていますから、日本語教師は日本語だけを教えるわけではなく、異文化に興味を持たせてわかりやすく教えることも必要になってきます。そして、教師がそういった創意工夫をしていくことで、学生の日本での生活も有意義なものになっていくんでしょうね。

よーし!そろそろ「君の名は」を観に行こうかな ε=┌( ^o^)┘

にほんブログ村 教育ブログ 日本語教育へ

慌てちゃいけない…

2017年2月8日

こんにちは。日本語教師の薄です。
初中級クラスの文法の授業で「~らしい」という項目を勉強していたときに、次のような質問を受けました。

「先生、『うわさでは、その2人は結婚するらしい』と『うわさよると、あの2人は結婚するそうです』はどう違うんですか。」

事前にしっかり準備しておけば、そんなに怖い瞬間ではありませんが、もし、それが自分の思いもよらない質問だったら…。今まで楽しく授業をしていたのに、学生の前に立っていることが、怖くなる瞬間です。

今回は、そんなつらい場面で、日本語教師はどうするのかというお話です。

似た文法や言葉が増えてくる中級の授業では、上のような質問をされる機会が多くなります。本来なら教案作成の時点で、学生にどんな混乱が起こるのかを予測し、その混乱ができるだけ起きないように工夫を凝らしておく必要があります。言葉の意味、文法の形などを確認して例文を考えておくのは、自分の知識の確認作業です。授業の準備というのは、学生にどう教えるのかを考えることです。


(写真提供:ペイレスイメージズ)

しかし、日本語教師になりたてのころはどんなに準備したつもりでも、経験が少ないために予測が足らないことが本当にたくさんあります。授業中にちゃんと答えられずに泣きたくなるようなことは、日本語教師をしている人ならだれしも経験があることじゃないかなと思います。私も経験があります。というか、本当に反省すべきことですが、今だにあります(^^;

じゃ、そんな質問がでたら、どうしたらいいのでしょうか。
私は日本語教師として働き始めたときに指導していただいた先生に次のように教えてもらいました。

『こんな場合の1番の悪手は、その場で考えて答えてしまうこと』

学生に生まれた疑問をいち早く解決させたい、もしくは、学生からの質問に窮した姿を見られたくない、ごまかしたい、だから慌てて不確実な知識で答えてしまう。分からなくはないですね。でも、一番大切なことは「正しい日本語を教えること」です。そのための方法は、今この場でできないことは謝り、きちんと正しい説明を準備して学生の質問に答えるようにすることです。

私はこのやり方を教えてもらってから今までずっと守り続けています。そして、本当にこれは大事なことだと思います。学生が理解できるように説明するには、ちゃんと考える時間が必要です。一度持ち帰って、自分で考え、周りの先輩や仲間に意見を聞き、万全の状態で説明することで、授業中に失われた教師への信頼は少しだけ回復することができます。そして、学生がもった疑問点の解決法を考えるという経験は必ず日本語教師としてのレベルアップにつながります。そして、先輩や仲間とどう教えようか、どう説明したらわかってもらえるのかを話し合う時間はとても楽しいものです。

学生から与えられる刺激でプロとして成長していく。それも日本語教師という職業のおもしろいところですよ。

ちなみに上の質問の答えはというと…

ちょっと考えてみませんか?普段使っている日本語を意識するところから日本語教師としての一歩を踏み出したんだ、と言えるかもしれませんね♪

にほんブログ村 教育ブログ 日本語教育へ

留学生の進路指導

2017年2月2日

こんにちは。日本語教師の枝村です。
卒業まであと1か月ほどになりました。上級生は大学・専門学校の受験をし、多くの学生が合格をもらって一安心の時期です。しかし、まだまだ国公立大学を受ける学生などは今からが本番になります。

日本語教師としての仕事の一つに進路指導があります。日本語学校で学ぶ多くの学生は日本の大学・専門学校への進学を考えています。ですから進路指導はとても大切になってきます。多くの学生にとって日本の大学や専門学校の情報を手に入れることが難しく、学生の希望は

「東京の大学がいい」
「先輩が行った学校がいい」
「学費が安いところがいい」

など安易な考えになりがちです。
そこで5月くらいから少しずつ進路の話をし、7月からは進学ガイダンスやオープンキャンパスに参加することで学生たちに日本の大学や専門学校での勉強や生活に対するイメージをつけさせます。

その後、受験校を決めたらいよいよ願書の準備です。願書には普段、会話では使われない言葉も多く、学生にとって願書を仕上げる作業はかなりの時間を要します。白紙の願書を持ってきて

「先生わかりません。手伝ってください。」

と言う学生も多く見られます(泣)
そこで1時間~2時間かけ、ある程度解説しながら願書を書かせることになるのですが、まとまった時間が取れないこともあるので、願書を書くだけでで数日かかることもよくあります。さらに願書以外の必要書類をそろえ、写真を準備し、ボールペンで清書する(最初は鉛筆で下書きさせています)までさらに数日がかかることも…。そうやって1週間以上かけて願書を提出します。

しかし、進路指導はそこで終わりではありません。次は面接や小論文の練習です。面接時の部屋への入り方から座り方まで丁寧に教えていかなければいけません。日本人にとって当たり前のことでも外国人にとってはわからないことも多いので、まずはしっかりと日本のマナーを教えることから始まるのです。

そうやって受験が終わり、合格をもらう頃には学生の日本語が短期間で上達している場合があります。願書の言葉を理解し、たくさん言葉を書いて、面接練習で何回も話す。そのことで普段、大人数での授業ではできない練習ができて日本語が上達することもあります。

これらはすべて授業以外の時間で行うため、休み時間や放課後にかなりの時間を割かれることになり、授業の準備時間が削られてしまう部分があります(><)
しかし、学生の最大の目標に向けてできるだけ学生に寄り添い、夢を応援していくことが日本語教師の醍醐味の一つではないでしょうか。学生が「先生、合格しました!大学に入学しても頑張ります!ありがとうございました!」と笑顔でやってくる姿を見ると、やっぱりうれしいですね(^^♪

にほんブログ村 教育ブログ 日本語教育へ

こんにちは。日本語教師の平田です。
皆さんは最近、驚いたニュースがありますか。私は2019年1月1日から平成から新元号に変更を検討しているというニュースが最近では一番驚きました。いよいよ平成も終わり、次はどんな元号になるのか、非常に興味深いですが、和暦というのは留学生たちにとって一体どんなものなのでしょうか?
おそらく覚えなくても支障がないもの、そういうのもあるのね、という感覚だと思います。わたしの経験上、今年が平成何年なのかすぐに言える学生はほとんどいません(^^; じゃあ、これが西暦なら言えるのかというと、実はそうとも限らないのです。

NILSには多くのネパール人学生が大学、専門学校進学を目指して日本語の勉強に日々奮闘していますが、ネパールでは『ビクラム暦』というのが使われています。これが西暦とはかなり年数、月日に違いがあり、さらに年が明けるのは西暦の1月ではなく西暦の4月! 西暦2017年1月はビクラム暦で2073年9~10月となります。ちなみに今年は2017年4月14日がネパールのお正月、ビクラム暦2074年1月1日です。
ネパールの公的な文書はビクラム暦でしか書かれていないこともあり、わたしたちが学生の高校や大学の卒業証明書を見ても「ん…これは西暦で何年だろう…?」と困ってしまいます。また、日にちも「これ、いいの?」と思うことがあります。西暦では各月の日数は決まっていますよね?1月は31日、4月は30日、のように。ビクラム暦では年により、各月の日数まで変わることも。各月29日~32日まであるので、見たこともないような日付が出てきます。ビクラム暦では2月30日なんてこともあり、「これ、間違ってない?」なんてこともあります。もう頭の中は???です(> <)

このように西暦とは別に、わたしたち日本人が使っている和暦やネパール人が使っているビクラム暦のように、暦一つとっても、それぞれの国にそれぞれの文化があります。わかってはいるけど、このような文化の違いも留学生と接することで実感できるんですよねぇ。
わたしたちが当たり前だと思っていることも、世界のどこでも通用するわけではないとつくづく思い知らされます(笑)。

日本語教師を目指している人はいろんなバックグラウンドがあります。大学を卒業したばかりの人、子育てされている人、転職を考えている人、定年を迎えた人などなど、人生経験豊富な人もいらっしゃいますが、日本語教師になることで、自らの視野の狭さに気付き、驚くことがたくさんありますよ。

にほんブログ村 教育ブログ 日本語教育へ

こんにちは。日本語教師の十島です。
私は今、初級クラスを担当し、メインテキストの「みんなの日本語」を教えています。
みんなの日本語の1課、2課…と各課が終わるごとに確認テストを行っていますが、漢字の点数が他と比べると悪いんです。語彙や文法がほぼ満点なのに、漢字だけが得点できない。
どんな勉強をしているのか、点数が取れなかった学生を呼んで確認してみると、「勉強の仕方がわからない」という学生が数名いました。さらに突っ込んで話を聞いてみると、ただ見るだけだったり、数回(といっても2~3回)書くだけだったりと、やはりきちんと勉強できているとは全く言えない状況でした。
私たち日本人でさえ、小学生の頃は何度も何度も書いて覚えましたよね?外国人留学生(特に非漢字圏の学生)にとって、漢字は何かの記号のようにしか見えないはずです。漢字の仕組みや「へん」や「つくり」などの組み合わせなどで楽しく学ぶことができても、やはり漢字を習得するには何度も書いて慣れていくしかありません。
また、一つの字で複数の読みがある漢字もありますので、熟語にしたり、日常使う言葉で教えたり、学生が分かりやすい方法で教えていく必要がありますが、学生の中には漢字を書くだけで、読み方を一緒に練習していない学生も見られます。
日本で生活をしていく以上、漢字は避けて通れません。慣れない漢字を覚えるのはたいへんなことですが、専用の練習プリントで宿題を出し、再テストをして確認するなどして、最初から漢字でつまずいてしまわないよう努めています。

日本語を勉強するまで漢字に触れることがなかった学生に対して、勉強の仕方や覚え方をどのように指導していくのか、もっと勉強しなければなりません。漢字はどんどん難しくなりますし、数も増えていきますので、学生たちが苦手意識を持たずに、また漢字を楽しいと思えるような指導を心がけていきたいと思います。

(写真提供:ペイレスイメージズ)

にほんブログ村 教育ブログ 日本語教育へ

お問い合わせ・資料請求はこちら
学校見学会、授業見学のご案内
コース案内
420時間マスターコース
日本語教育能力試験対策コース
トレーナーコース
実践 試験直前講座(オプション)
教育訓練給付制度
420時間マスターコースのカリキュラムを図と動画で解説
勝川浩之のブログ
日本語教師 徹底解説講座
講師ブログ

当校へのアクセス

  • ニューヨークアカデミーの地図
  • 日本語教師養成学校
    ニューヨークアカデミー

    福岡県福岡市南区大橋1-17-6
    西鉄大橋駅 徒歩2分

ニューヨークアカデミー モバイルサイト